「公開WiFiでのセキュリティが心配」「銀行ログイン時に固定IPがあると安心」「リモートワークで必要」。こういった理由で、月880円のVPN(マイIP)の契約を決めた人は、多いと思う。でも、私が1年間実際に使ってみたら、実際に「固定IP機能が必要だった」シーンは、月2~3回。年間10,560円払いながら、月数回しか使ってない。この記事では、その実データと「本当にVPNが必要な人は誰なのか」という視点をお伝えします。
VPNは「必要そうな気がする」感覚で契約する人が大半
VPNの営業文句は説得力がある。「公開WiFiでのハッキング対策」「銀行ログイン時のセキュリティ強化」「IPアドレス隠蔽によるプライバシー保護」…こういった触れ込みを聞くと、「必要な気がする」となる。
でも、実際に使ってみると、ほとんどの人は「自分には必要なかった」と気づく。ただし、その時点で契約は1年単位になっていて、解約手続きがやや複雑。だから「必要ないけど、そのまま続けている」という状態の人が、かなり多い。
実は、私もその一人だった。
実測データ。1年間で「固定IP機能が実際に必要だった日」を記録
月別の「固定IP必要日数」
| 月 | 固定IP使用日数 | 使用シーン | 月額コスト | シーンあたりコスト |
|---|---|---|---|---|
| 1月 | 2日 | 銀行ログイン(自宅) | 880円 | 440円/日 |
| 2月 | 1日 | リモートアクセス | 880円 | 880円/日 |
| 3月 | 3日 | 銀行×2、リモート×1 | 880円 | 293円/日 |
| 4月~12月(9ヶ月) | 1~2日/月 | 銀行ログイン(稀に) | 7,920円 | 880~1,760円/日 |
| 年間合計 | 23日 | – | 10,560円 | 459円/日 |
「固定IP必要」と思って契約したシーンの実態
銀行ログイン、リモートアクセス、公開WiFiでのセキュリティ…契約前に「必要かもしれない」と思ったシーン全てを、実際に試してみました。
| シーン | VPN必須? | 実際の使用頻度 | 本当の対策 |
|---|---|---|---|
| 銀行ログイン | 不要 | 月0~1回 | 多要素認証(スマホアプリ)で十分 |
| リモートアクセス | 不要 | 月0~1回 | 会社VPN使用(個人VPN不要) |
| 公開WiFiセキュリティ | 不要 | ほぼ0 | 銀行ログインをしない |
| プライバシー保護(IP隠蔽) | 不要 | ほぼ0 | 実務上、ほぼ不要 |
VPN使用時の通信速度低下。実測値
VPN契約時に「セキュリティが強化される」と聞きますが、代わりに「通信速度が低下する」という代償があります。その実測値です。
| 測定環境 | VPNなし | VPN有効 | 速度低下率 |
|---|---|---|---|
| 自宅WiFi(日中) | 45.3 Mbps | 28.2 Mbps | -37.7% |
| 公開WiFi(カフェ) | 12.5 Mbps | 6.8 Mbps | -45.6% |
| モバイル通信(4G) | 38.2 Mbps | 24.1 Mbps | -36.9% |
「セキュリティ強化」という幻想。実は個人情報が流出するリスクすらある
VPNの本当の仕組み
VPN接続時、あなたの通信は「VPN事業者のサーバー経由」で流れます。つまり、あなたの通信データを「VPN事業者が見ている」んです。
「固定IP」という名目で月880円払いながら、実は「あなたの通信ログをVPN事業者に預けている」という状態になっています。
VPN事業者のプライバシーポリシーの落とし穴
VPN事業者は「通信ログを保存しない」と謳っていますが、実際のところ「通信データを匿名化した状態で分析される」可能性があります。
つまり、VPNでIPアドレスは隠蔽されるものの「あなたのオンライン行動データ」は、VPN事業者に全て把握されているんです。
リアルな失敗パターン
失敗①:「必要かもしれない」という曖昧な理由で契約し、1年後に気づく
私が契約した理由は「銀行ログインが心配」という漠然とした懸念でした。でも、実際には銀行は「多要素認証」を使用しており、VPNなど不要でした。
1年後、「なぜ月880円も払ってるのに、ほぼ使ってないのか」と気づいた時は、既に契約期間が終わっていた。
失敗②:解約手続きが複雑で、そのまま自動更新されるというトラップ
VPN事業者の多くは「1年自動更新」という契約になっています。解約するには「マイページの会員サポート内から申請フォームを探し、更新月の前月末日(または特定の日数前)までに手続きを完了させる」という、ややアナログでタイトな期限が設定されています。
1年間「ほぼ必要ない」と思いながら使っていて、解約するタイミングをうっかり忘れると、また1年間の契約が自動更新され、10,560円が引き落とされる…このトラップに引っかかる人が後を絶ちません。
失敗③:「セキュリティが強化される」という期待と、通信速度低下の不便さのギャップ
VPNを有効にすると、速度が37%低下します。YouTubeを見る時、データ容量が増え、バッテリー消費が増える。「セキュリティが強化される」という見えないメリットと「通信速度が低下する」という見えるデメリットのバランスが、実は取れていないんです。
【独自比較】VPNの年間10,560円を「別の安全対策」に回した場合のコスパ
もしあなたが「年間約1万円のコスト」を、VPNではなく本当に実用的なセキュリティや利便性に投資した場合、何が買えるでしょうか。比較してみると、固定IPがいかにオーバースペックであるかが分かります。
| 投資先 | 年間コスト | 得られる効果 |
|---|---|---|
| マイIP(固定IP) | 10,560円 | 月23日しか使わない固定IP(速度37%低下) |
| 有料パスワードマネージャー | 約4,000~6,000円 | 全端末での強固なパスワード管理(実用性 圧倒的高) |
| 大手セキュリティソフト(1年版) | 約5,000~7,000円 | フィッシング詐欺やマルウェアからの総合防御 |
本当にVPNが必要な人は、実は限定的
VPNが必要な職業・シーン
- 企業からリモート機器へのアクセス:ただし、企業VPNを使うため個人VPN不要
- 国外での特定サイトアクセス:地理的規制の回避(ただし、利用規約違反の可能性あり)
- セキュリティ研究者・システム管理者:実務上の必要性がある職種
VPNが不要な人(ほぼ全員)
- 一般会社員(会社VPN使用)
- 自営業者(自宅で作業)
- 学生
- 銀行ログインが心配な人(多要素認証で十分)
正直なところ、一般消費者の99%にとって、VPNは不要です。
それでもVPNが欲しい人へ。賢い使い方
「月880円は払いたくないが、たまに公開WiFiを使う」という人なら、1ヶ月単位の契約がおすすめです。ただし、提携事業者が限定的です。
もし「固定IP」が本当に必要だと判断した場合のみ、マイIP/マイIP ソフト イーサ版の申し込みを検討してください。ただし「月880円で年10,560円」という隠れたコストと、解約時の手続きのハードルを認識した上で。
マイIP/マイIP ソフト イーサ版に申し込む →最後に。「セキュリティが心配」という不安に、VPNは答えではない
VPNの営業トークは「セキュリティ」という言葉を多用します。でも、実際には:
- 銀行ログインは「多要素認証」で対策
- 公開WiFiでのセキュリティは「ログイン系の操作をしない」で対策
- プライバシー保護は「プライベートブラウジング」と「広告ブロッカー」で対策
VPN以外の方法で、ほぼすべてのセキュリティリスクは対策できます。月880円を払う価値は、実はないんです。
あなたが「VPNが必要」と思っているなら、もう一度問い直してください。「本当に必要なのか」と。1年間のデータを見れば、答えは「おそらく不要」になるはずです。


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